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高レジリエンス・システム
FUJIMI

止まらないマイコンシステム

マイコンの異常動作への対策技術

マイコンは家庭、工場、車、多くの用途で使われており、無くてはならない物です。

ところがマイコンには困った問題があります。壊れてはいないが動いてもくれない、というトラブルを高い頻度で起こす問題です。

【マイコンのトラブル】

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身近な例を挙げます

  • ルーターやモデムが動作しなくなりネットが使えない。
    - 誘導雷、等の影響で異常になります
  • スマホ、携帯の画面が表示されない。熱くなる。
    - 内部に静電気の放電が入り異常になった場合です
  • エレベータが予定の位置で止まらない。動いているのにドアが開く。
    - 制御のマイコンが電動機からのノイズで誤動作した場合です
  • エアコンが冷房中に温かい風を出す。
    - 電源経由の誘導雷の影響で誤動作した場合です。
  • 車の運転操作が異常となる。
    - レーダーからのパルス電波、誘導雷、等の影響です
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工場、屋外の施設では

  • 計測器が異常な値を示す。動作を停止する。
    - 誘導雷、静電気の影響です
  • ロボットが変な動作をする。停止する。
    - 電気熔接の放電からの影響です。
  • 自動のラインが不良品を作りだす。勝手に停止する。
    - 電源からのサージ、コンベアの静電気、他の影響です。
  • 温室の温度が制御できなくなる。
    - 温度コントローラが誘導雷やサージの影響を受けた場合です。

上記の様な様々な問題が起きても一旦、電源を切って入れ直すと正常になってしまいます。

これがマイコン特有の問題で、ほぼ全てのマイコンに共通します。この現象を、暴走する、フリーズする、等と言っていますが、いずれも故障ではなく、 正常な装置が異常な動作を起こすものです。(稀には本当の故障も有ります)

【トラブルの原因】

このトラブルの原因:マイコンは電気で動いていますが、その動作できる範囲を超えた電気がマイコンに入ると起きます。

動作できる範囲を超えた電気とは? どの様なものでしょう。一番多いのは高圧の静電気です。他には、多いのは雷が原因の誘導雷、電動機やリレーが停止する時に出すサージ電圧、レーダーからのパルス電波、等が知られています。

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静電気は乾燥した場所では溜まり易く、冬場に着替えの際にパチパチと放電しているのは皆様、御経験が有ると思います。

この数千ボルトから数万ボルトもの静電気がマイコンに飛び込みますと、数ボルトで動作しているマイコンですから、マイコンは壊れないとしても、どうしても、その動作はほとんどの場合、異常になります(静電気、自体のエネルギーは小さいので破壊には至らない場合がほとんどです)。

静電気が体に溜まった状態でスマホを机から持ち上げようとすると、指先からスマホに向けて火花が飛びます。この電気火花が運悪くマイコンに侵入するとスマホの画面が出なくなる、電池が熱くなるといった異常が起きます。

インターネットのモデムや無線ルーター等は、電話線や100Vにつながっていて、これら電話線や100Vの電源線が遠くの雷からの高電圧パルスを引き入れてきて、動かなくしていました。

>>>ダウンロード:FUJIMIチラシ

これら問題を起こす原因は?

静電気
人間が動けば何処ででも起きる静電気。これも乾燥した場所では容易に数千Vとなり、各種の操作ボタンから飛び込んでマイコンの動作を狂わせます。
落雷
100万V以上で、何処を伝い、何処に影響するのか、余りの高圧で予想も出来ない。破壊、焼損に至る場合も多い
電波
レーダー波の様に収束され、電力も大きく、周波数も高いと、どの様な影響を起こすかは不明
電気放電
電動機などの制御に使われる交流のオン・オフをするリレーの接点での放電はB級電波となり、電源ラインを伝って、周囲の機器に影響する
逆起電力
モーターやソレノイドがオフになる際に発する磁気エネルギーが高電圧に変化して、電源ラインから周囲の機器に影響する
熔接放電
熔接時の火花や集中した電力が、ノイズとなり、電源ラインを伝わって周囲の機器に影響する

飛び込んできて、マイコンを異常にする
ノイズの大きさや周波数・波形は、自然現象や電力系の
装置からのものがほとんどで、規定も予想も不可能

【現状】

この様なマイコンの問題は技術者の間では良く知られており様々な対策が施されています。しかし、この問題は解決されていません。様々な機器が異常を起こし、止まっています。これは機器側の対策には限界がありますが、静電気や落雷の大きさはまちまちで限度が無い上に、何時、何処で、どの様に起きるかが分からないので完全な対策は不可能なのです。

【内部の問題点】

マイコンは、マイクロ・コンピュータの略で、コンピュータです。コンピュータでは自分から動く部分は一つだけ、人間の脳に相当する部分があります。これをCPUと呼んでいます。この脳の部分、CPU、は指令書(プログラム)を読んで様々な仕事をしますが、先の静電気等の影響で、指令書の何処を読めばよいか分からなくなる状態に陥ります。

これが問題発生の根源です。そして、この状態から脱するには電源を切るのと同じ状況を作る信号、リセット、といいますが、これを脳、CPU、へ与れば、脳(CPU)は正しい状態に戻り、症状は直ります。